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ひみつの楽園へようこそ。なんちてー(笑) 単なる日常のつぶやきだー。
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父は病院で亡くなり、母は自宅で亡くなった。
深夜の急変で誰にも看取られず息を引き取った父と、自宅で子供や孫に手を握られながら息を引き取った母。
どっちがよいのか私には今もわからない。





病院のベッドで死ぬのはいやだ、最期は病院スタッフじゃなくて子供に面倒みてもらいたいと言った母。
主治医は自宅に連れ帰っても1週間かそこらだろうと言った。
実際はひと月近く生きてくれた。

元気でひと月なら嬉しい限りだけど、話す力もあまり残ってない状態でのひと月。

吐血が続いて衰弱がはげしくなった時、往診の医師や訪問看護師から鼻チューブをすすめられた。
本人はとても嫌がっていたけど、妹弟と相談して鼻チューブを入れてもらった。
吐血は止まって一安心したけど、無意識に鼻チューブを抜いてしまうということが続いた。
胃の内容物が肺に入ったら大変だということで、付き添いの私たちは夜間に眠ることができなくなった。
妹弟は仕事を休めなかったので、夜の当番はもっぱら私に。
1週間のうち6日。
昼間もまとまった睡眠はとれない。
栄養ドリンクが頼り。

悔いのないようにやれることはすべてやりたい。
母には「できることしかやらんよ(笑)大丈夫(・∀・)」と言いつつ。

ごく短い期間とはじめからわかってたから、多少のムリも何とかなるだろうと思ってた。
でも眠らないでずっと気を張ってるのって、想像してたよりうんときつかった。
髪がパッサパサになって顔色も悪くなって。
そんな様子に母が弱々しい声で「こんな事になるなんて。ワガママ言ってごめんね…」と。

私がどんなに取り繕って平気なふりしたところで気づく。
親だもの。

命の終わる間際に、自分の介護でヘロヘロになってる子供たちを見るってのはどういう気持ちだろう。
もうじき死ぬんだからちゃんと世話してよなんて思う親がいるのかな。

私たちの頑張りや無理は母にとっては負担だったんじゃないだろうか。
訪問看護師さんが「無理はいかんよ」と何度となく言った真意はここにあるんじゃないか。

旅立つときに家族が側にいることは、本当に安心できるんだろうか。

命が終わりゆく瞬間を子供や孫に見せるという選択を自分がしたことを後悔しなかったろうか。


見送ってもうじき3ヶ月たつけど、いまだにもやもやしてる。
答えを聞こうにも本人はもういないし。
よかったんだ、幸せだったんだと思うことにするって言ってもすっきりしない。


在宅ケアってのは予想より重かった。
葬儀のあとの方が特にそう感じる。
何気ない瞬間にぶわーっとこみ上げてくるものがあって戸惑う。

旅立つ方も見送る方もともに悔いのない方法なんて存在しないのかもしれないな。




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プロフィール
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じゅうぞう
性別:
女性
職業:
機械・電気系CADオペレーター
趣味:
読書・果実酢作り
自己紹介:
活字ヲタク。本屋に居るだけで意味もなく喜び、雑誌はなるべく写真が少なくて文字が多いものを購入。東方神起をBGMに美味しいものをつまみながら読書して、疲れたら動物や自然と戯れ空を見あげてぼーっとする。そんな生活ができないものかと日々妄想中。
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